映画「リリーのすべて」

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今回は映画について書いていきたいと思います。少しネタバレになります(;´・ω・)

近年はLGBTという言葉が盛んにメディアで使われるようになって、少しずつセクシャル・マイノリティの理解が進んでいますね。今日はそれを描いた映画リリーのすべてを紹介します。男女ともに多少きわどいシーンがありますので、見る際にはご注意ください。


あらすじ
1920年代にデンマーク人の画家アイナー・ヴェイナーとその妻ゲルダの物語です。ゲルダがたまたま女性の脚部モデルをアイナーに依頼し、そのあと冗談で女装をさせて、アイナーはリリーという名で女性としてパーティに参加した。それから徐々にアイナーはリリーとして過ごすことが多くなり、女性として生きたいと思うようになっていった…。そしてゲルダはアイナーの体の性と心の性の不一致に対して、これからどのようにいっしょに過ごしていけばいいかという苦悩と葛藤を描いた実話を基にした作品(「The Danish Girl」)です。


現在であれば、日本人の芸能人の方も受けたことがある性別適合手術を世界ではじめて受けたかたがこのアイナー・ヴェイナー(リリーエルベ)です。いまでさえなかなか社会的に理解されていない部分が多いのに、ましてや約100年前ですから、作品中でも病院では精神病患者と診断されてしまいます。そのような時代でも、自分の意志を強く持ち、女性になりたい一心で過酷な手術に臨むリリー。ぼくはすぐに涙を流すほうなので、最後までリリーが子どもを産みたいという言葉が見ていてつらかった…。

そしてゲルダは夫が女性になることに困惑しながらも、真摯に向き合って、最後まで寄り添っていましたね。そんなことなかなかできることじゃない。アイナーの友人ハンスもとても協力的であり、しかもお金持ちでイケメン。支えてくれた二人が完璧すぎる。この二人がいなかったら、手術はできなかったね。この主要な三人のキャラが出来すぎなぐらい(笑)
まぁそこは実話が基であっても、映画ですからね。

最後に、主演のエディ・レッドメインの演技はすばらしかった。男性女性二つの役をこなすのに、おそらく相当練習したと思います。作中でも女性のしぐさ研究をされていましたが、まさに美しい女性でした。日本ではファンタビならぬ「Fantastic Beasts and Where to find them」で有名になりましたね。

エディファンの方、まだご覧になられていない方、おすすめです!


余談
さて、話は変わって時代背景について。

ぼくはあまりアメリカ文化に詳しくはありませんが、気になることがあったので書いておきます。

作品のなかで、アイナーなどの女性がたばこを吸うシーンがよく目につきました。これはまさにその時代を色濃く映しだしているんだろうなと。これはいわゆる「狂騒の20年」と呼ばれた、第一次大戦後の経済的繁栄から生まれたものです。大量生産大量消費のなかで、女性の社会進出が進み、たばこや肌を露出したミニスカート、ショートカットヘアが流行った時代ですね。

同じことが2013年に公開された華麗なるギャツビーでも描かれていますので、気になる方そちらも見てください。


LGBT関連書籍
今年のナショナルジオグラフィックの特集号がジェンダーについてでした。用語の定義に始まり、いつ自分がセクシャル・マイノリティであるかを自覚したのか、子どもにインタビューしたものなどです。これまでLGBTという概念は、かなり遠いものだと感じていました。
しかし、これだけ海外で大きな動きになっているので、日本でも時間はかかっても、社会に浸透していくと思います。まだまだ日本ではちゃんと理解されていないことなので、LGBTジェンダー、性に差別について学びたい人は是非読んでみてください。

ぼくは英語版を読みましたが、一部の記事はかなり医学的な話もあり、難しいです。興味のある方は、日英両方買ってみてはいかがでしょうか。

National Geographic [US] January 2017 (単号)

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ナショナル ジオグラフィック日本版 2017年1月号 [雑誌]

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二冊目はちくまから最近出た新書です。最初にLGBTそれぞれを、キーワードである性自認性的指向を使って定義をわかりやすくしてくれています。多くの方に読んでもらいたい本です。ただ本書のメインはクィアスタディーズなので、アカデミックな内容が後半になるにつれて多くなりますので、気をつけてください。